眠りのメカニズム
1、眠りと脳温
活動する日中には脳の温度を高く保ち、夜間は体から熱を逃して脳を冷やします。
そのため就寝前の眠気が強くなる時間帯は脳が急速に冷える時間と一致しています。
寝入る前に赤ちゃんの手足がポカポカしているのは熱放散をしている為です。
2、冷え性が眠りを妨げる
冷え症の場合は血管循環が悪くなっている為、手足から放熱されず、
深部の体温もうまく下げる事もできず
これが快適な眠りの妨げとなってしまうのです。
また、冬は手足が冷たくなり過ぎて寒くてなかなか眠りにつけない事もしばしばあります。
3、眠りと副腎皮質ホルモン
ストレスを感じていると、いつもより眠気を感じてるのに、
いざ眠ると眠りが浅い、熟睡感が得られないとお悩みの方も多いです。
これは、ストレスを受けた時に分泌される副腎皮質ホルモンのせいです。
このホルモンには外敵から身を守る為に睡眠を抑制して体を緊張させる働きがある為、
分泌されると深い睡眠を得ることが出来ません。
しかも矛盾した事に、このホルモンの分解は睡眠中に行われる為、強いストレスが続いていると
分解に要する時間を確保するために眠りたい欲求が高まってしまいます。
その為、ストレスがかかると眠気があっても熟睡出来ないという
スッキリしない状況に陥ってしまうのです。
4、眠りとメラトニン
メラトニンは脳の松果体と呼ばれる部分から分泌されるホルモンです。
明るい光の下で分泌が停止します。
子供で分泌がピークに達し、量が減ると思春期が始まります。
壮年期の間は減り続け、高齢者からは微量しか生成しません。
またメラトニンはセロトニンから作られます。
セロトニンは必須アミノ酸のトリプトファンから作られ
またトリプトファンを脳内に送り込む為にはブドウ糖が必要です。
食事のバランスが乱れると、睡眠にも影響を与えます。
その2に続きます。